Asahi Kasei

Recruitment

臨床開発 山盛 奈月

臨床開発センター 臨床開発部
生命理工学研究科 生体機構専攻 修士 2013年入社

子どもたちの回復を喜び治験を志す

就職活動で製薬会社を目指す学生の多くが創薬の初期段階である探索や合成といった研究職を志望する。山盛のように、当初から新薬の申請に不可欠なデータやエビデンスを揃えるために、医療機関から効果・安全性のデータ収集を行う治験業務を志向する学生は少数だ。彼女を臨床開発職志望に駆り立てた理由は、大学院時代の研究環境にルーツがあった。当時の状況を次のように語る。
「私が所属していた研究室は大学の敷地内ではなく、小児治療を専門に行う病院の隣の棟にありました。そのため、子どもを対象にした治験作業に接する機会が数多くありました。その時、投薬で子どもたちが回復していくのを何度も目の当たりにしたのです。子どもたちが元気になっていく様子を見るのは、とても嬉しかった。それと同時に、治験の成功で病気に苦しむもっと多くの子ども達にもうすぐ新薬が届くと思うと、心が熱くなるのを感じました。そして、より医療の現場を身近に感じることができ、新薬の創出に大きく貢献していく治験業務に、この先の人生をかける意義を感じたのです」
これで進路は決まった。たくさんの製薬会社の中から旭化成を選んだのは、製薬以外にも、多彩な事業領域でR&Dを行っていたからだ。事業部門を横断するコラボレーションで、想像以上の成果を上げられるのではないかという期待を感じたのである。

大勢の仲間から最後を託される

希望通り治験業務に関われる臨床開発部に所属された山盛は、入社3年目にして既に3つの治験・申請関連のプロジェクトに関わっている。最初は、既に上市された薬剤の、投与期間延長試験において医療機関に治験を依頼するモニター業務と、治験代行業者のコントロール業務に携わった。これらの業務で医療機関に足しげく通う中、正確で品質の高いデータを収集するには、医療関係者と信頼関係を築くことが不可欠であるという、治験の基本を学んだ。
次に、海外からの導入薬の承認申請業務に携わる。海外では承認済みの医薬品であっても、日本国内での承認を得るためには、新たに新薬としての治験を行わなければならない。既に大勢の同僚たちが治験作業を積み重ね、資料を作成していた。それを数千ページの文書に取りまとめ、申請を行うのが役目だ。今までに経験したことのない責任の大きさを痛感した。一つの記載ミスで承認が下りなければ、治験に携わった全員の努力が水泡に帰すからだ。申請漏れがないか、重大な見落としがないか、幾度もチェックして臨んだ。
そして数ヶ月が経った2015年秋、臨床開発センターのオフィスに一本の電話が鳴り響いた。厚生労働省の関連機関を訪問した仲間からの電話だった。
「××××の申請が許可されました」その知らせは瞬く間に開発センター内に広がり、その直後に山盛に祝福の声が殺到した。
「まさしく例の導入薬の申請が下りた瞬間だったのです。多くの仲間が待ち望んでいた知らせです。肩の荷が降りるとはこのことかと想いました。同時に言葉にならない充実感がこみ上げてきました」

今か今かと新薬を待つ患者のために

現在の業務は、既存薬の適応拡大を目指した、治験実施計画書の作成業務だ。治験実施計画書とは、薬の効果を検証し安全性を確認するために、その目的や方法、統計学的な考察、組織構成を示した手順計画書であり、治験における絶対ルールである。
今回は、既に承認されている疾患とは別の重篤な希少疾患に対し、有効性が高いことが一部の医師たちの間で確認されている旭化成のある医薬品が対象だ。その新たな薬効の承認を得るため、プロジェクトリーダーの指導の元で治験実施計画書を作成していくのである。
今は協力してもらう医師たちと、どのような治験を実施していくのかを決めていく相談を重ねる日が続いている。相手は地方の病院の医師も多く、遠距離出張は日常茶飯事だ。ターゲットとする疾患についての深い知識や、自ら学ぶ姿勢も求められる。だが、そうした苦労の数々は、有効性が認められ安全性も高い薬を世に送り出していきたいという山盛の想いの前では、取るに足らないものであるようだ。
「難病に効く薬の登場を心から待つ患者様や医師のことを考えると、もっと自分にできることがあるはずだと、つい前のめりな気持ちになってしまいます」

旭化成でしかできないことがある

さまざまな事業を展開し、多彩な技術のバックグラウンドを持つ旭化成に可能性を感じて入社した山盛だが、彼女の見立て通りに、部門間を超えて連携する動きが活発化し始めている。例えば、旭化成ファーマと旭化成メディカルの合同プロジェクトが立ち上がったところだ。人と人が響き合う風土が加速し始めた今後がますます楽しみだと語る。
「旭化成には、自由闊達に、周囲と楽しく仕事ができる風土が息づいています。普段は一人ひとりの考え方や方法を尊重し、行動を細かく規制されるようなことはありません。でも、上司はしっかりと見守ってくれますし、困っている時は周囲のみんなが手を差し伸べてくれます。助け合い、協力しようとする雰囲気はもともと根強くあるのです」
旭化成の各事業部門の壁を乗り越えて、縦横無尽に活躍する山盛の姿が見られる日は近いようだ。

休日の過ごし方

大学時代の友人たちと遊ぶことが多いのですが、中学・高校と登山部だったこともあり、山好きの同僚や上司と2000メートル級の夏山にも登山に行くこともあります。登頂すると気分爽快ですし、とてもリフレッシュできます。

1日の流れ

出社、メールチェック

Dr.との治験実施計画書検討会の議論ポイントの打ち合わせ

Drとの治験実施計画書検討会時使用資料の作成

協力業者と打ち合わせ

ランチ

治験実施計画書(案)の作成

移動

Dr.との検討会開始

Dr.との検討会終了、帰宅

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