Asahi Kasei

Recruitment

技術営業 半導体集積回路(LSI)

旭化成エレクトロニクス株式会社
M&Sセンター ソリューション開発第二部
工学研究科応用物理学専攻修了 2020年入社 

01

世界トップクラスシェア製品に携わる

スマホや車載デバイスの動作基準となる0/1信号(クロック)を広い温度範囲で安定して出力する、温度補償型水晶発振器。その制御を担う半導体集積回路(LSI)において、旭化成は世界トップクラスのシェアを誇る。最近では、大手メーカーのスマートフォン・スマートウォッチや、宇宙産業の地上基地局用途にも採用されたほどだ。鷹股が担当しているのは、このLSIの企画・開発である。
「オーケストラの指揮者が水晶発振器とすれば、指揮者の振るタクトの出す信号がクロックです。それに合わせて楽器が演奏されるように、デバイス内の各回路がタイミングを合わせて作動します。その指揮者にあたる発振器を作動させるのが、私の担当しているLSIというわけです」
旭化成では幅広い用途に向けて水晶発振器用LSIを提供しているが、彼女が開発を担当しているのは民生品(スマホ、ウェアラブルデバイス)と車載品(カーナビ、車載ネットワーク)に向けたLSIである。
「近年は、デバイスの高機能化と小型化が進んだことで、省スペースのために1つの水晶発振器を2つの用途向けに使えるようにしたいといったニーズや、デバイス内部の熱設計がシビアになり、高い耐熱性が求められるようになるなど、多くの課題に応えていくことが求められています」
水晶発振器用LSIは、デバイスの進化を支える上で必須の製品であり、デジタル社会の利便性を高めていくことに貢献している。

02

モノづくりの醍醐味を実感

開発は、顧客である水晶メーカーと直接コミュニケーションを取りながら進めていく。シーズの発掘に始まり、LSIのコンセプトを考え、仕様を決定し、開発と量産を経て、水晶発振器に搭載されるまでの一連の過程に携われることが面白みだ。“モノづくり”の醍醐味そのものを感じられる仕事である。
「市場調査をし、必要とされる新しい製品を企画・開発し、試作品を自ら評価し、回路設計部やテスト開発部などの他部署を巻き込みながら実際の製品へと落とし込んでいきます。さらに、製品が実際に発売された後の技術フォローや拡販活動も行い、市場の製品に採用されるまでを開発担当としてフォローしていくことができる。“モノづくり”の一番美味しいところに携わっていると感じます」
彼女が心がけているのは、できるだけ1人で抱え込まないようにすることだ。特にラボにこもってひたすら測定を続けているときなど、思うようなデータが取得できずに隘路にはまり込んでしまうことがある。その際は1人で思い詰めないよう、早めに上司や他部署の仲間に相談し、意見を求めるようにしている。
「一番相談するのは直属の上司ですが、その他にも技術派遣の方や回路設計部の方にも状況をシェアし、フィードバックやアイデアをもらうようにしています。皆さんご自分の担当製品でなくても、いつも快く相談に乗ってくれています」

03

市場のトレンドを追いかけて

彼女のモチベーションの源泉は、自ら新しい製品を企画できること、そしてその製品が売れること。そのためにできることは何か、常に模索しているという。
「技術の展示会に足を運ぶようにしています。ターゲット市場となる技術分野の展示会では、エンドプレーヤーの動向や市場要求を最新技術に触れながら勉強し、その場で他社技術者とのコネクションを作ることもあれば、調査資料を精読して市場のトレンドをどうキャッチアップしていくかを考えることもあります」
世の中の技術は日々進化しており、昨日までターゲットとしていなかった市場で旭化成の製品に対する新たなニーズが生まれてくることは十分にあり得る。そうした変化を見逃さず、しっかりと製品化に結びつけられる技術者でありたいと彼女は考えている。
もちろん、企画した製品の採用を決定するのは顧客である水晶メーカーになるので、営業担当者と一緒に顧客にも会いに行く。顧客は国内にとどまらず海外にもおよび、特に台湾には数多くの水晶メーカーがあるので、顧客への技術フォローや次期製品コンセプトについてのディスカッションを目的に、海外出張することもある。技術営業の本領発揮だ。
「台湾だけでなく中国、米国にもお客様がいるので、英語力も必要になります。メールだけなら自動翻訳でも何とかなるのですが、実際に技術者と対面してテクニカルな面でのディスカッションをする際には、自分の言葉でスムーズに意見を伝えられた方が有益な打ち合わせになります」
その点で彼女が「とても助かっています」と言うのが、旭化成の自己研鑽支援制度である。自己研鑽に必要な費用を会社が一部負担するというもので、語学習得の通信教育を受ける場合にも入社5年目まで受講料の75%(それ以降は50%)の補助を受けることができる。
「技術的な会話の場合、専門用語をつなぎ合わせるだけでもある程度は通じますが、より深いコミュニケーションを取るためにも、英語力は普段から磨きたいと考えています」

04

Creating for Tomorrow

学生時代、スピンエレクトロニクスの研究に従事していた彼女が旭化成を志望した理由は、まったく異なる領域の各事業において、世界トップクラスの製品を持っている点に惹かれたためだった。エレクトロニクスならば磁気センサやオーディオDAC、ホームプロダクツではサランラップ®やジップロック®、繊維はベンベルグ®、住宅はヘーベルハウスといった具合だ。もちろん、水晶発振器用LSIもその一つ。
「変化が大きく予測が難しい時代の中で、何か一つの事業がうまくいかなくなっても会社が揺らぐことはないだろうという安心感は、企業選びの大きな決め手になりました。あとは福利厚生面ですね。住宅手当は、特に首都圏に暮らしている私にはとても助かっています」
いずれ出産を経て、子育てと仕事の両立を考えている彼女にとって、男性社員が積極的に育児休業を取得する風土があることにも安心感を抱いている。
彼女のこれからの目標は、旭化成のグループスローガンである“Creating for Tomorrow”、つまり“昨日まで世界になかったものを創造”し、世の中の暮らしを少しでもよくすることに貢献できる人財になることである。
「スマホや車など、デバイスを使うユーザーにとってみれば、内側の部品に過ぎないICの進化はささいなことかもしれません。しかし、耐熱性を高めて回路をより小さい面積に収めることができる、技術の向上でコストを抑えることができる、より厳しい環境でも高い精度を維持して安定的に動作させることができるといった変革を積み重ねていくことで、今は想像できないような新しいデバイスを実現する後押しをしたいと思います」
技術者としての彼女の目は、時代の先へ真っすぐに向けられている。

休日の過ごし方

基本的にインドアが好きなので、休日は読書をしたり、料理好きな夫が作ってくれる料理をワインと一緒にゆっくり楽しみながら過ごしています。夫の得意料理はパエリアやピザで、朝からパンを焼いてくれることも。学生時代のサークルの仲間が遊びに来てくれて、ホームパーティを楽しむこともあります。

ある一日の流れ

出社、メールチェック

開発評価期間はラボで試作品の測定

昼食

設計部・テスト担当と製品の開発進捗確認

書類作成、市場調査

営業担当に拡販状況・顧客への技術フォロー状況相談

測定データまとめ、打ち合わせ資料の作成

退社

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