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イノベーション事例
スペシャルコンテンツ
想いをかたちに。“いのち”と“くらし”への新たな挑戦、
「Fresh Logiプロジェクト」
プロジェクトメンバー座談会
人びとの“いのち”と“くらし”に欠かせない「食」。
その一助となるべく、旭化成は環境負荷の低減やフードロス削減の観点で
青果輸送の最適化を実現する「Fresh Logi」を生み出しました。
今回は、その参画メンバーにプロジェクトを振り返ってもらいつつ、
旭化成らしいチームワークや皆さんのプロジェクトにかける想いについて語ってもらいました。
FreshLogiプロジェクトとは?
ここ数年で変化し続けている、日本の「食」を取り巻く環境で生まれる課題を解決するために社内で立ち上げられたのが「食農プロジェクト」です。その中で、青果バリューチェーンの変化に着目し、環境負荷の低減やフードロス削減の観点で、青果輸送の最適化を実現するソリューションが創り出されました。それが「Fresh Logi」です。
従来の青果輸送は鮮度保持の為に冷蔵車での輸送が必要になり、非効率な輸送や冷蔵車・ドライバー不足に伴う輸送力不足などの課題を抱えています。また、積み下ろしの際にコールドチェーンが途切れ、野菜の鮮度を下げてしまうことも課題でした。
「Fresh Logi」の密閉ボックスはその高い断熱性・密閉性能で、ボックス内青果物への外部環境(温度・湿度・CO2など)の影響を防ぐことで、常温輸送を可能にします。更に青果物をボックスに入れたまま積み下ろしを行うことでコールドチェーンを一貫し、青果物の鮮度向上を実現します。またセンサーによる輸送環境モニタリング及びそのデータを見える化し配信することで、青果物品質の信頼性を向上させます。
クラウド型生鮮品物流ソリューション(青果輸送・保管システム) Fresh Logi™
プロジェクトメンバー
食農プロジェクト長
上山 健治
食農分野における
新規ビジネス創出の総指揮
技術開発
遠山 聖子
システム設計、
プロトタイプ制作
技術開発責任者
井手上 尚弘
社内外の技術選定と
活用の意思決定
事業企画・マーケティング
永川 紘吉
FreshLogiビジネスの
市場探索・企画営業
事業企画責任者
船越 俊洋
FreshLogiビジネスの
事業企画統括
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開発者インタビュー 吉野 彰
リチウムイオン電池の開発者が語る開発の経緯と将来展望
旭化成 × 日刊工業新聞
自動車分野における取り組み
旭化成の若き開拓者たち VOL.1
知財とDXの共創
挑戦する個の力が結集。新事業創出ソリューションで変革起こす
旭化成の若き開拓者たち VOL.2
キャリア開拓と挑戦
自らの意思で切り拓き真のグローバル人財へ
旭化成の若き開拓者たち VOL.3
脱炭素パート ナーとしての挑戦
「環境貢献製品」を通じ、カーボンニュートラル の実現へ
旭化成の若き開拓者たち VOL.4
博士人財の活躍
アカデミアで培ったスキルを、産業界で生かす
未来をつくる人
高度専門職に任命されたプロ中のプロたち
電子コンパス
スマートフォンの地図アプリなどで目的地まで案内してくれる「歩行者ナビゲーション」で、目的地までのルート案内を実現
利用シーン:スマートフォン(地図アプリ)/カーナビゲーションなど
モバイル機器のナビゲーションサービスを支える
旭化成のコア技術
スマートフォンには、電子コンパスによって、自分の向いている方位を知るだけでなく、地図の向きを正面方位に合わせて回転しながら目的地まで道案内する「歩行者ナビゲーション」の機能が搭載されています。
旭化成は、2003年夏に世界初の「デジタルインターフェイスを持つ3軸の電子コンパス」を量産して以来、圧倒的な支持を受けております。
旭化成の電子コンパスには、3つの大きな特長があります。
- シリコンホールセンサ技術をもとに、1つのICだけで地磁気を3次元的に検出できるため、0.76mm角で高さ0.5mmという非常に小さい製品になっています。
- ホールセンサは、スピーカー等の強い磁石の近くでも飽和しないため、機器設計上部品配置の自由度が増し、使い易い製品として設計者の方にも喜ばれています。
- 温度変化や外部の妨害磁気によって生じる方位誤差を、ユーザーの自然な動作だけで自動的に補正する特許技術「DOEアルゴリズム」を開発し、ハードウエア+ソフトウエアの「トータルソリューション」として全世界に提供をしています。
エコタイヤ向け合成ゴムS-SBR
ブレーキ性能等を損なわずに、省燃費性能を飛躍的に高めることが出来るS-SBRを開発したことで、CO2の排出量削減を実現
利用シーン:自動車のエコタイヤ(低燃費タイヤ)など
省燃費性能とブレーキ性能、
相反する2性能を同時に実現
近年、急速に普及しているエコタイヤ(低燃費タイヤ)。エコタイヤとは、省燃費性能(=転がり抵抗)と、ブレーキ性能(=ウェットグリップ)を高い次元で両立したタイヤで、タイヤラベリング制度が定める基準を満たしているものを指します。タイヤが回転するときに生じる抵抗を「転がり抵抗」といい、これを小さくしてタイヤを転がりやすくすれば、燃費が向上しCO2の排出量を削減できます。一方で、タイヤの転がり抵抗を下げると、路面をとらえるグリップが低下し、ブレーキ性能は低下する傾向にあります。この二律背反を解消するために、シリカという素材を配合したタイヤが登場しましたが、シリカは分散性が悪いため、分散性を良くする工夫が求められます。
旭化成は、この問題を解決するためS-SBR(溶液重合スチレンブタジエンゴム)を開発。分子の末端に、シリカと反応し化学的に結合する特殊な分子を付与する「変性」という技術を用いて、シリカをよく分散させながらゴム分子を強固に結合させることで、ブレーキ性能等を損なわずに、省燃費性能を飛躍的に高めることを可能にしています。
骨粗しょう症治療剤
世界的に高齢者が増加する中で、世界に先駆けて治療薬を開発。
骨粗しょう症に苦しむ方々の症状の改善や治療に寄与
利用シーン:骨粗しょう症の治療など
骨形成を促進することで、
骨折抑制効果を発揮する骨粗しょう症治療剤
骨・関節・筋肉など運動器の障害のために要介護となる危険の高い状態のことを、ロコモティブシンドロームと言います。65歳以上の高齢人口が20%を超える超高齢社会・日本を筆頭に、中国や韓国などアジア各国でも、高齢者が増加しています。「健康長寿」はこうした社会におけるキーワードであり、要介護の大きな原因となる骨粗しょう症への対応が、これまで以上に重要視されています。
旭化成では40年以上前から骨領域に注目し、研究開発に取り組んできました。世界に先駆けて開発した合成カルシトニン誘導体製剤の骨粗しょう症治療剤を1982年に販売開始し、骨粗しょう症による疼痛の改善に用いられています。
これに続くラインアップとしてヒト副甲状腺ホルモン製剤で、骨形成促進作用により骨折抑制効果を発揮する骨粗しょう症治療剤を2011年に発売しました。さらに2016年には年1回投与の骨粗しょう症治療剤も発売し、骨粗しょう症治療に新たな選択肢を提供しています。
血液浄化療法アフェレシス
有効な治療薬がない難病や、副作用などの影響で医薬品での治療が困難な症例で苦しむ患者の人々に貢献
利用シーン:自己免疫疾患、皮膚疾患、血液疾患、腎疾患などの治療
「膜分離」・「吸着分離」の技術を利用して、
難病治療に挑む
アフェレシス(Apheresis)はギリシャ語に由来する言葉で、英語では“taking away”、日本語では“分離”を意味する医学専門用語です。血液を体外に導き、ターゲットの病因物質を除去(分離、吸着)して清浄にした後に体に戻す治療法を、アフェレシス(血液浄化)療法と呼びます。重症筋無力症、全身性エリテマトーデス等の自己免疫疾患をはじめ、皮膚疾患、血液疾患、腎疾患、脂質異常や薬物中毒など、応用範囲の幅の広さが特徴です。特に、有効な治療薬がない難病治療分野や、副作用等の影響で医薬品での治療が困難な症例で、大きな貢献が期待されています。
旭化成は世界最先端の「膜分離」「吸着分離」の技術プラットフォームを活かし、「血液」に関する豊富な経験とノウハウと高度に融合させて構築したアフェレシス療法を提供しています。
2007年には、技術交流拠点「アフェレシス テクノロジー スクエア」を開設。国内外の医療従事者の方々への情報提供・トレーニング機会の提供を通じて、現場のニーズを反映した技術改良や製品開発に取り組んでいます。
※参考文献「アフェレシス療法ポケットマニュアル」(医歯薬出版)他
サランラップ®
サランラップで食品の鮮度や加熱時の水分を保つことが出来るようになったことで、食生活の多様化に対して新たな選択肢を提示
利用シーン:食品保存など
誕生以来進化を続ける、
食品保存のスタンダード
「サランラップ®」の素材であるポリ塩化ビニリデン(PVDC)が、ダウ・ケミカル社によって開発されたのは1933年のこと。それは、1907年に世界初の合成樹脂ベークライトが誕生して以来、合成樹脂の研究に注力してきたアメリカが得た大きな成果でした。当初は、太平洋戦争の戦線で銃弾や火薬を湿気から守るための包装フィルムや、兵士の靴の中敷きなどが主な用途でしたが、転機は終戦後、1940年代の後半に訪れます。
ダウ・ケミカルに勤めるラドウィックとアイアンズが近所の人たちとピクニックに出かけた際、奥さんがこのフィルムでレタスを包んで持っていったところ、大評判に。驚いた二人が翌日この出来事を上司に報告したところから商品化された食品包装ラップは、二人の奥さん・サラ(Sarah)とアン(Ann)にちなんで「サランラップ®」と名付けられました。
No.1ブランドの名に相応しい優れたフィルム性能は、酸素ガス透過度・透湿度の低さ(新鮮さのキープカ)、引張弾性率の高さ(ハリ・コシ感)、密着性や耐熱性の高さなどに裏付けられています。
また2018年には、刃をM字型にして、さらに切りやすいパッケージにリニューアル。
品質と使いやすさの向上のための進化は、これからも続きます。
ホール素子
より高性能なホール素子を開発することで、今後の需要増加が見込まれるデジタル家電、自動車用エレクトロニクス分野などのニーズに応え、より便利な生活の実現に寄与
利用シーン:デジタル家電/自動車用エレクトロニクス分野など
高精度・高性能で厳しい温度環境下にも耐え、
省エネに貢献
物質中を流れる電流に、垂直方向に磁界を加えると、電流と磁界のそれぞれに対して直角の方向に電圧が発生します。1879年に発見されたこの現象は、発見者であるアメリカの物理学者エドウイン・ホール(Edwin Herbert Hall)博士にちなんで、「ホール効果(Hall effect)」と名付けられました。
ホール素子(Hall effect element)とは、このホール効果を応用した磁気センサーです。磁界を検出し、その大きさに比例した信号を出力する機能を持っており、主にモーターの回転を検知するセンサーとして使われています。
世界のホール素子のトップシェアを持つ旭化成エレクトロニクスでは、用途分野を広げるためにこれまで、信号処理ICを付加したホールICや、高精度で位置や角度を検出するホール素子を市場投入してきました。2006年末に量産稼動を開始した富士の工場では、主に、ガリウム砒素(GaAs)の基板を用いた高性能ホール素子を生産しています。従来のものに比べ、温度特性、検出精度などが飛躍的に向上しており、今後需要の増加が見込まれるデジタル家電や、厳しい温度環境下で使用される自動車用エレクトロニクス分野など、多様なお客様のニーズに応えていくことが可能になりました。
フェノールフォーム断熱材
世界最高クラスの断熱性や燃え広がりにくい安全性の実現によって、健康で快適な暮らしの実現と共に、省エネやCO2排出量の削減にも貢献
利用シーン:住宅の外壁など
住まいの高断熱化により、省エネと、健康で
快適な暮らしの実現に貢献するフェノールフォーム断熱材
旭化成が2000年に発売した「ネオマ®フォーム」は、世界最高クラスの断熱性能をもつフェノールフォーム断熱材で100ミクロン未満の非常に微細な独立気泡で構成された、低密度な発泡体構造によって、熱伝導率(λ)=0.020W/(m・K)という優れた断熱性能と、その性能を長期にわたって維持し、断熱性能が劣化しにくい特長をもつ断熱材です。更に、炎をあてても炭化し燃え広がりにくいため、住まいの断熱材として、安全性向上にも寄与します。
高断熱高気密な住まいは、省エネ・CO2排出量削減に貢献するとともに、住まいの温熱環境の改善によって、健康で快適な暮らしをもたらします。フェノールフォーム断熱材「ネオマ®フォーム」と「ネオマ®フォーム」の断熱性能を約10%高めた「ネオマ®ゼウス」で、住まいの省エネルギー化と健康で快適な暮らしの実現に貢献します。
プロパン法アクリロニトリル
原油価格の高騰が予想される中で、原油と異なるガスを出発原料とすることで原料調達に新たな選択肢を加えることになり、アジアを中心としたグローバル市場のニーズに貢献
利用シーン:セーター/カーペット/車輌パーツ/家電製品/OA機器・ゲーム機器の外装など
天然ガスからアクリロニトリルを一気生産する、
最先端の触媒技術
アクリロニトリル(AN)とは、アクリル繊維、ABS樹脂などの主原料となる石化原料。セーターやカーペットから車輌パーツ、家電製品やOA機器・ゲーム機器の外装まで、幅広く利用されています。
従来法では、主に原油由来のプロピレンを主原料としていましたが、私たちは世界で初めて、天然ガスより分離されたプロパンから一気にANをつくる「プロパン法」という製法を開発しました。私たちが独自に開発した触媒をコア技術として成功させた、画期的な脱石油型の製法です。韓国の子会社である東西石油化学での実証運転を経て、タイのPTT Global Chemical社との合弁による工場が稼働しています。触媒技術としては、既に世界トップの位置にあり、需要拡大が見込まれるアジアを中心としたグローバル市場で、さらなる拡大を図っていきます。
再生セルロース繊維キュプラ「ベンベルグ®」
民族衣装用繊維としてインドにおいて技術開発を続け、原料の調達から最終製品に関わるステークホルダーへの技術支援および産学連携を通じて、労働者の収入向上や女性の社会進出促進などの課題解決にも寄与
利用シーン:織物/ニット/ジャケットの裏地/寝具など
歴史と伝統を知り、未来を考える
旭化成が世界で唯一生産する再生セルロース繊維キュプラ「ベンベルグ®」。1年草の綿花の中にある種子(綿実)の廻りのうぶ毛(コットンリンター)を原料とし、土の中のバクテリアによって水と二酸化炭素に分解されて土に還る、環境に優しい繊維。同時に、上質な光沢・高い吸放湿性・優れた制電性によって、美しいシルエットを保ちながら着心地のよさを実現しています。
インドの民族衣装用の繊維としても親しまれている「ベンベルグ®」をより心地よく、美しく着られるように、40年以上前から技術開発などの取り組みを続けています。生産現場においては、原料であるコットンリンターの調達から最終製品の流通まで、現地の人びとがバリューチェーンのすべての段階に積極的に関われるようサポート。技術の向上・雇用の創出・安定した収入の確保などに取り組んでいます。さらに、2016年からは国連のビジネス行動要請(BCtA)※に参加。ファッション業界を担う若手人材の育成、教育支援を行うとともに、中小規模工場の生産性向上を支援しています。
※ビジネス行動要請(BCtA)UNDP(国連開発計画)をはじめ5つの開発機関・政府が主導する、民間企業によるビジネスを通じた持続的な開発目標への貢献推進を目的とした取り組み。
中空糸ろ過膜
中空糸ろ過膜「マイクローザ®」を用いた水処理プラントで下水をリサイクル、再び生活用水や工業用水としての利用を実現。世界の水リサイクルニーズに応える
利用シーン:浄水場・排水プラントなど
世界中の水処理施設で採用される、
水処理・分離生成技術
「マイクローザ®」は、旭化成が膜ろ過のために開発した中空糸膜モジュール。独自の技術によって、特殊な有機高分子を中空糸状の膜にしたものです。膜の連続した組織の間にある孔を利用して液体の分離操作(膜ろ過)を行うもので、孔の孔径や形状の均等性が特徴です。
エレクトロニクス、上下水道、電力、自動車、医薬、食品、化学工業、環境関連など幅広い分野で、最先端の水処理・分離生成技術として活用されています。
現在、アメリカ、シンガポール、中国など世界の浄水場や排水プラントで活躍しています。
深紫外線LED
家庭や工場における水の殺菌・浄化、医療器具や食品関連の表面殺菌、空気清浄器やエアコンを通じた空気殺菌など、幅広いシーンにおいて安心・安全な殺菌を実現
利用シーン:医療器具や食品関連の表面殺菌/空気清浄器やエアコンを通じた空気殺菌など
あてるだけで殺菌できる、未来の光
深紫外線(UVC)とは、200~280nm(ナノメートル:ナノは10億分の1)の短い波長を持つ、紫外線の一種。太陽光に含まれていますが、オゾン層に吸収されるため地表には到達せず、目にも見えません。生物のDNAに働きかけるという特徴を活かして、薬剤などを用いることなく細菌やウイルスを殺菌・無害化することができます。
家庭や工場における水の殺菌・浄化、医療器具や食品関連の表面殺菌、空気清浄器やエアコンを通じた空気殺菌など、幅広いシーンでの安心と安全への貢献が期待されています。将来は世界中の衣食住環境の向上にも貢献すべく、技術開発を進めています。
自動体外式除細動器 ZOLL® AED Plus®
救命時にはじめて利用する人にも使いやすい製品を開発したことで、世界の人びとの“いのち”と“くらし”へ貢献
利用シーン:心肺停止時の一次救命処置
そこに居合わせた人たちとともに、
ひとりでも多くの目の前の命を救う
日本では、年間約7万人が心臓突然死によって亡くなっています。通報から救急車の現場到着まで、平均8.7分。ここ数年、延伸傾向にあり、救命率の低下が懸念されています(総務省消防庁「令和元年版 救急救助の現況」より)。欧米諸国に比べ、日本における心肺停止者の救命率が低いことはかねてから指摘されていますが、その最大の要因のひとつが「救命の連鎖(Chain of Survival)」の意識が一般に浸透していないことです。
「救命の連鎖」とは、心停止の予防から早期認識・通報、一次救命処置、二次救命処置につながる、一連の救命プロセスを指します。この中で、胸骨圧迫やAEDなど、現場に居合わせた人たちによる迅速・的確な一次救命処置は、救命率を大きく向上させることにつながります。ゾール・メディカル社の胸骨圧迫ヘルプ機能付きAED「ZOLL® AED Plus®」、着用型自動除細動器「LifeVest®」、体温管理システム「サーモガード™システム」など、高品質でユニークな生命蘇生技術と製品には、世界の人びとの“いのち”と“くらし”への貢献が期待されています。
ノンホスゲン法ポリカーボネート製造プロセス
猛毒のホスゲンを使わずCO2を原料とした環境に優しい製造プロセスを実現したことで、持続可能な社会の発展に寄与
利用シーン:携帯電話/車のヘッドランプ/家電製品/OA機器/DVDなど
CO2を原料として用いる人と地球にやさしい技術
ポリカーボネート樹脂とは、耐熱性・耐衝撃性・寸法安定性・透明性などに優れたエンジニアリングプラスチックとして、携帯電話、車のヘッドランプ、家電製品、OA機器、DVDなど、様々な分野で幅広く用いられています。
従来法では、全て一酸化炭素(CO)を原料とするものであり、中でもその大部分は、一酸化炭素と塩素から製造される毒性の高いホスゲンを原料とするホスゲン法で製造されていました。
- 毒性
- 溶媒として低沸点で暴露制限のある塩化メチレンを大量に用いる
- 塩化メチレンを含む大量の廃水処理が必要
- 塩化物による装置の腐食が起こりやすい
- 樹脂中に塩素化不純物が残存している
旭化成は、猛毒のホスゲンを用いずにCO2を原料とする世界で初めてのポリカーボネート製造プロセスの開発とその工業化に成功しました。旭化成法は、従来法の課題(環境、安全、コスト)をクリアして、グリーン・サステナブル・ケミストリー(GSC)を実現する環境に優しいプロセスです。