Asahi Kasei

Recruitment

企画営業 樹脂

パフォーマンスプラスチックス事業部 ザイロン営業部
農学生命科学研究科修了 2017年入社

01

理系ならではの強みを営業として発揮する

学部時代は生命化学工学を学び、大学院では生物制御化学研究室で植物ホルモン「ジベレリン」のアゴニスト・アンタゴニストに関する研究に打ち込んだ下尾。理系一筋だった彼が営業職を志したのはなぜだったのか。
「学内に30ほどあるテニスサークルの連盟の委員長を務めるなど、大勢の人を取りまとめて盛り上げていくことが得意だったんです。研究室でも自分が手を動かすより、人の研究成果をどう活用していくかを考えるほうが好きでした」
友人も「お前は営業向きだよ」と指摘するほど、コミュニケーション力に長けていた。その持ち味を活かそうと営業を志したのである。
相手のニーズを引き出すことが営業の役割ではあるが、それには相手がどんな悩みを抱えているか、想定する力が必要となる。課題発見力だ。そこで活きてくるのが理系としてのバックグラウンドである。商談相手のほとんどは技術者であるため、彼が技術に精通しているとわかると本音を話してくれるようになる。これは大きなアドバンテージだ。このようにコミュニケーション力という持ち味と理系出身というバックグラウンドを活かせる仕事として選んだのが、旭化成の企画営業だった。
「面談させていただいた先輩方は皆さんとても穏やかであり、それでいて強いパッションを秘めていると感じました。給料をもらっているから働くんだという職業観の人は皆無。自分で自分をモチベートできる方ばかりで、私もその中に混じって働きたいと思ったんです。今振り返れば旭化成の『誠実』『挑戦』『創造』というグループバリューを体現されていた方々ばかりだったということです」

02

誰も知らない用途を見つけ出せ

彼が担当している変性PPE樹脂『ザイロン™』は、耐熱性・難燃性・絶縁性・寸法安定性・低吸水性に優れたエンジニアリングプラスチックだ。自動車の部品や太陽光発電、プリンタの内部などに使用されており、変性PPE樹脂としてのシェアはアジアNo.1を誇る。他のプラスチックと異なり、別の樹脂と混ぜることができる点が大きな特徴で、顧客の課題に応じてカスタマイズして提供することが可能である。柔軟に形を変えられることから、米国ではかつて「カメレオンのような樹脂」とも呼ばれていた。
「この特長を活かすことで『ザイロン™』の新しい使い方を提案し、顧客を拡大していくことが私のミッションです。いわば用途のポートフォリオ転換ですね。新しい使い道を探すということは、顧客も気づいていないアイデアを見つけ出すこと。顧客の困りごとを情報収集するニーズ発想型も大切ですが、我々は自らアイデアを生み出していくシーズ発想型に力を入れています」
具体的にはメンバーが集まって「こんな使い道はできないか」「こんな課題が解決できるのでは」とブレインストーミングを繰り返すことで、アイデアを探索していく。文字通り種(シーズ)を見つけて植えていく作業だ。その際に効果を発揮しているのが、旭化成社内のeラーニングシステム『旭化成DX Open Badgeプログラム』で彼が学んだデザイン思考である。
「営業のメンバーだけでなく技術者にも参加してもらってアイデア出しをするのですが、その際のアイデアの出し方などにデザイン思考は大いに役立っています。体系的に学んでいく上で『旭化成DX Open Badgeプログラム』は非常に効果的であると感じています」

03

産みの苦しみと創造の喜び

「100のアイデアが出たとしても、顧客に耳を傾けてもらえるのは5つもあるかどうか。まさに産みの苦しみを味わっていますが、それは今までになかった価値を自分の手で生み出していく喜びでもあります。原動力は知的好奇心です」
アイデアを持ち込む先はどうやって見つけるのか。
「プラスチックの業界には非常に多くのプレーヤーがいて、旭化成社内でも我々以外のチームが関わりを持っています。そうしたネットワークを通じて、アイデアを持ち込んでいくことが多いです。当然、その場合は“初めまして、実は…”から始まる、ドアノックの営業スタイルになります」
一見するとそれは泥臭い営業手法に映るかもしれない。だが、『ザイロン™』への深い製品理解に基づいたカスタマイズ提案であること、顧客自身も気づいていない課題の解決に貢献できることなど、非常に高いレベルでの思考力・実践力が要求される仕事である。
「就職活動中、心に強く残ったのが旭化成の“昨日まで世界になかったものを”というキャッチコピーでした。これは“Creating for Tomorrow”というグループスローガンとして受け継がれています。私の仕事である『ザイロン™』の新しい用途の発見と提案という仕事は、まさにこの想いに通じるものであり、顧客に採用されればかつてない新しい価値を世の中に提供できることになると感じています」
苦労してひねり出したアイデアも、ほとんどがボツになる運命だ。もがきながら、苦悩しながら、それでも飽くことなく考え続けるのは、新しい価値を生み出す唯一の方法であると信じているから。それが彼のパッションである。

04

日本の素材メーカーが世界で勝つために

「現在大きな手応えを感じているのが、海外の環境課題の解決を目指した取り組みです」
ここで詳細に触れることはできないが、深刻な環境問題の解決に端緒を開く、実に壮大なチャレンジだ。彼は社外の様々な機関を巻き込みながら、その実現に向けて走っているところである。
樹脂のビジネスは、芽吹くまでに時間がかかる。新しい用途のアイデアが生まれても、それが世の中に出ていくまで5年から10年はかかるだろう。だからこのプロジェクトがカタチになるまでには相当の時間を要する。そのとき、世界中の人が驚きの声を上げることを、彼は今から楽しみにしている。
「私がここでこうして仕事に打ち込めているのは、多くの先人たちがしっかり種まきをしてくれたおかげです。太陽光発電もそうですし、プリンタもそうでした。ですから私もその後に続き、後輩たちのために『ザイロン™』のビジネスが発展していく道筋をつけなくてはと思っています」
それによって組織全体に新規開拓マインドが醸成され、チャレンジする風土が一層強くなっていくことを願っている。
「日本の素材産業は、海外メーカーの躍進によって苦しい立場に追いやられています。いつかこのような状況を打破し、日本の素材メーカーのグローバルポジションを高めていきたいと考えています。目指すのは世界で勝てる素材メーカー。手応えは十分です」

休日の過ごし方

休日は1歳の娘を連れて、妻と一緒に外出することが多いです。天気のいい日は都内の公園に出かけて、芝生の上でお弁当を広げるのが楽しみです。こうして家族と過ごすことが多いですが、時にはテニスやゴルフを友人とプレーして日々の運動不足の解消に取り組んでいます!

ある一日の流れ

出社、メールチェック

都内顧客を訪問し、顧客と商談

移動

商社と打ち合わせ

昼食

帰社、次々週以降のアポイント調整

技術メンバーとオンラインで打ち合わせ

在庫確認、生産依頼調整、物流打ち合わせ

ヨーロッパ販社とオンラインで情報交換

顧客訪問レポート作成

退社

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