Asahi Kasei

Recruitment

企画営業 繊維

ベンベルグ事業部 ベンベルグ第一営業部
経済学部経済学科卒 2016年入社

01

文系出身でも、モノづくりに携わりたい

中学から大学まで演劇に打ち込んだ薮内。
「二次元の台本を三次元の空間で表現するクリエイティブな面に惹かれるまま、気がつけば10年間続けていました」
この考え方はそのまま就職活動にも反映された。すなわちアイデアをカタチにしていく仕事に憧れたのである。そこではじめに志望したのは企業の成長を支援する金融業界。文系だったことから、メーカーは視野にも入っていなかったそうだ。そんな中でたまたま参加したのが大学で開催された化学業界の説明会。これが旭化成との出会いになった。
「本当に何げなく出席したのですが、素材を通じて世の中に幅広く価値を提供していく化学メーカーの仕事が、とてもクリエイティブなものに感じられたんです。文系の私でも、モノづくりに携われると気づきました」
では、数ある素材メーカーの中で旭化成に決めた理由は何だったのか。
「2点あります。1つが、住宅や消費財なども含めて幅広い事業領域を持っていることから、世の中に確かなインパクトを与えられること。もう1つが、『このような社員になりたい』と思える人に出会えたからです。」
それは面談等で出会った『ベンベルグ®』の営業を担当している、とある男性社員だった。彼は休日になると百貨店のレディースフロアで洋服のタグを見てまわり、素材に何が使われているかを確かめていると話してくれた。
「研究熱心なあまりの行動なんですが、それを実に楽しそうに話してくれました。仕事への“愛”と“誇り”が感じられ、とてもいいなと思ったんです。それが入社の決め手になりました。気がつけば今、私もその先輩と同じことをしているんですが」
そう彼女は楽しそうに笑った。

02

自分ならではの新しい価値の創造

現在彼女が担当しているのは、90年以上にわたって旭化成が製造している再生セルロース繊維キュプラ『ベンベルグ®』である。滑らかな肌触りで絹のような光沢を持つ繊維だ。天然由来の原料なので廃棄後も生分解されて土に帰る、サステナブルな素材でもある。
「『ベンベルグ®』は様々なファッション分野で採用されており、私は日本と中国の裏生地分野向けの原糸販売を主に担当しています」
例えばアパレルメーカーの「チェック柄の日本製の生地が欲しい」との声を耳にしたら、自身や同僚が持つネットワークを駆使して要望に応えられる生地メーカーを探し出し、アパレルメーカーに紹介する。いわゆるマッチングだ。生地メーカーは日本中に数多くあり、ネット時代の今だからこそ“人”が介在することによって確実なマッチングが可能になる。さらにマッチングで解決しない場合は、サプライチェーンを巻き込んで生地の開発提案を行うこともある。
「生地メーカーとアパレルメーカーの出会いによって新しい価値が生まれるわけで、まさにアイデアをカタチにするクリエイティブな面白みがあります」
少子高齢化が進む国内では、アパレル業界もシュリンク傾向にある。そこで、『ベンベルグ®』のビジネス拡大のために力を入れているのが中国市場だ。チャレンジは始まったばかりで、彼女は「ワクワクしかない」と目を輝かせる。
「中国市場で我々がプロモーションを行って需要を発掘すれば、『ベンベルグ®』を採用いただいている日本の生地メーカーの新たなビジネスにもつながります。ひいては日本経済の成長を後押しすることにつながると思うと、やりがいは大きいです」

03

根底には工場へのリスペクトがある

『ベンベルグ®』は世界で唯一、旭化成だけが手がけている繊維である。万が一、その供給がストップすると、生地メーカーやアパレルメーカーに与える影響は甚大なものになる。その“万が一”が起きてしまったことがあった。
「工場から連絡があって、愕然としました。『ベンベルグ®』製造90年目にして初めて供給がストップするかもしれない、と。素材というのはあって当たり前の存在ですから、アパレル業界全体に与える衝撃は大きかったです。メーカーはもちろんのこと、個人経営のテーラーからも“死活問題だ”という声が届きました」
とりあえず目の前の需要に応えるため彼女は工場に飛び、代替となる新しい『ベンベルグ®』の裏地を手に顧客各社への提案のために走り回った。肌触りや光沢といった人間の感覚的評価が重要であるだけに、顧客を納得させることは一筋縄ではいかない。反応を聞いては製造現場と品質の調整を行うことを繰り返して、ニーズに応え得る品質へと仕上げていった。こうした懸命な活動によって顧客への影響は最小限に抑えることができたのである。
供給がストップしたのは、あくまで製造現場の事情による。それなのになぜ彼女は、そんなにも汗をかいたのだろう。
「新入社員時代、『ベンベルグ®』工場で研修を受け、工場で働く方々のモノづくりにかけるプロフェッショナルな姿に感銘を受けました。その5年後、久しぶりに工場を訪ねた際、私のことを覚えていて声をかけてくださった皆さんの笑顔も忘れがたいです。生産が止まるということは、『ベンベルグ®』94年の歴史とともに皆さんの仕事もストップしてしまうということ。それだけは食い止めたいという使命感から、取り組みました。モノづくりの最前線である工場に対するリスペクトは、私の心に深く根ざしているんです」
これも仕事への“愛”と“誇り”。彼女も間違いなくモノづくりに携わる一員なのである。

04

日本の『ベンベルグ®』を世界へ

現在の目標は、言うまでもなく中国市場の開拓と深耕だ。
「日本での営業の知見を活かして、中国でのプロモーションを成功させることが第一歩です。その後はインドとヨーロッパ市場にも攻めていく考えです。旭化成だけが製造している『ベンベルグ®』ですから、私たちが攻めの手を諦めれば『ベンベルグ®』自体がどうなるかもわかりません。私たちが『ベンベルグ®』の命運を握っているという使命感は、常に心にあります」
夢は世界中を『ベンベルグ®』のファンで埋め尽くすこと。そのチャレンジは始まったばかりである。
「将来的には、会社全体を巻き込むような大規模なプロジェクトに携わりたいと考えています。素材の変革を通じて社会課題の解決につながる取り組みができたら嬉しいですね。上司や先輩はもちろんのこと、営業を通じて知り合った中小企業の素晴らしい経営者の皆さんから学んだことを強みに、リーダーシップを磨いていきたいと思います」
そんな夢をカタチにできるのが、旭化成というステージ。彼女はさらに大きな価値の創造に挑んでいく。

休日の過ごし方

料理が好きで、休日は会社の友人などを招いてホームパーティを開くことも。招待客の属性や嗜好、季節などによってコンセプトを考え、ふさわしい料理をつくることは、とても楽しいクリエイティブな趣味です。

ある一日の流れ

出社、メールチェック

社内で供給バランスの打ち合わせ

昼食

外出、都内の顧客との打ち合わせ

帰社し、作成した資料についてチャットで社内相談

事務作業

退社

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