INTERVIEW
- 2016年1月1日中途入社
入社3年目/43歳 - マテリアル(化学)事業
化学・繊維系技術職 開発担当
日々学びながら研究開発ができる環境
旭化成へ戻ってきて、最初に携わったプロジェクトはDDS(Drug Delivery System)のための材料開発です。DDSとは体内の薬物分布を量的・空間的・時間的にコントロールする薬物送達システムで、副作用を軽減し、より効率的・効果的に薬物を作用させることです。たとえば、がんの治療で投薬する際には、他の正常細胞に影響を与えることなく、ダイレクトにがん細胞だけに届いたほうがいいですよね。私はまさにこのキャリア材料(薬をターゲット部位に効果的に運ぶための材料)の開発にテーマリーダーとして約1年半関わってきました。実はこの期間、静岡県富士市へ単身赴任をしていたのですが、その後、延岡に戻ることができたので、家族も喜んでくれましたね。延岡に戻ってからは、マネージャーとして食塩電解用交換膜の原料開発を任されています。具体的には、イオン交換膜を使用して食塩水を電気分解して塩素と苛性ソーダを生産するシステム(イオン交換膜法食塩電解プロセス)があるのですが、そのイオン交換膜の原料となるポリマーの新規合成法やプロセス開発に携わり、ラボスケールからベンチ・パイロットスケールへのスケールアップ検討、各工程の条件最適化、導入設備の設計や選定などを行っています。電気化学は私の専門外ではありますが、日々学びながら楽しく仕事ができるのは、旭化成の魅力です。
携わるのは、世界に誇る製品の開発
私がいま担当している業務は、世界トップクラスのシェアを誇る「イオン交換膜法食塩電解プロセス」です。このシステムは、従来の水銀法・隔膜法に比べて有害物質を使用せず、省エネルギーである点が高く評価されていて、現在世界トップクラスのシェアを誇っています。競合他社もあり、なかなか厳しい分野ではありますが、自分が開発したものが世界トップになることは、やはり研究開発に携わる者として大きなやりがいと充実感がありますね。旭化成には他にも世界に誇る製品が数多くありますが、そういった製品を生み出せているのは、研究開発を担う社員一人ひとりが、もっと性能を良くできないか、もっとコストダウンできないか、さらに差別化を図ることができないかと、常に向上心をもって業務に励んでいるからです。また、現場の「こうしたい」という意見を尊重し、応援してくれる社風があるため、研究開発の仕事を進めやすく、モチベーションアップにもつながっています。
スペシャリスト&『One AK』で
スピーディな開発が可能
旭化成は、「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」といった領域でさまざまな事業を展開しているため、それぞれの分野にスペシャリストが多数在籍しています。現在、インターネットであらゆる情報を入手できる時代ではありますが、分からないことや困ったことがあった場合に、それぞれのスペシャリストへ相談でき、現場のリアルなアドバイスを受けることができるのは、旭化成の魅力の一つです。また、旭化成は「昨日まで世界になかったものを」生み出しているため、開発スピードも重要になってきます。ときには外部での委託製造を検討する場合もありますが、旭化成には数多くのグループ会社があるため、タイトなスケジュールの場合でも密に連携を図りながら、クオリティ高く、スピーディに開発を進めていくことが可能です。この点も旭化成の魅力だと感じています。同じ会社の中にスペシャリストがいて、さらにグループ力を生かせるこの環境は、まさに『One AK』でモノづくりができる環境だと言えるでしょう。