INTERVIEW
- 2014年4月1日 中途入社
入社5年目/33歳 - 化学・繊維系技術職
解析担当
旭化成のさまざまな研究開発を
シミュレーション技術でサポート
基盤技術研究所は旭化成のさまざまな研究・開発部場の方からの依頼を受け、共に研究を進めていくという役割を担っています。私自身はシミュレーションを専門に担当するグループに所属していますが、他にも有機解析や無機解析を担当するグループ、電子顕微鏡のグループなどがあり、事業部や部門を越えて多彩な分野の研究・プロジェクト推進をサポートしています。私が入社後最初に取り組んだのは自動車関連部材のプロジェクトであり、コンピュータシミュレーションを使って架橋による高分子材料の物性変化の調査を担当しました。現在もシミュレーションを用いた高分子材料の光学特性・力学物性の計算、創薬のためのタンパク質計算など、さまざまな部場の方と一緒に研究を進めています。また、技術開発も基盤技術研究所の重要なミッションです。私は濾過膜とタンパク質が吸着するファウリングを防ぐために、膜とタンパク質の吸着力を正確に評価するシミュレーション技術の開発を行い、学会でも発表しました。最近ではIT技術を用いた新素材の設計手法であるマテリアルズ・インフォマティクスとシミュレーションの連携にも取り組んでいます。
役職に関係なく「さん」付けで呼び合う、
旭化成の自由な文化に惹かれた
大学院でタンパク質など生物系のシミュレーションを研究した後、ポスドクとして国立研究開発法人に入所しましたが、基礎研究よりも社会に直接貢献できるような民間企業で働きたいという思いを持っていました。研究所のインターン制度を活用し、インターン生として旭化成を含め数社で業務体験をしました。旭化成では多くの開発現場でシミュレーションが活用されていると聞き、自分の専門性を生せると思いました。また、幅広い製品を扱っているので、さまざまな領域の研究にチャレンジできる環境があったことにも魅力を感じました。さらに、どんな役職の方でも「さん」付けで呼ぶ習慣があり、年齢や社歴、立場などに関係なく何でも相談しあえるという文化にも感銘を受けました。世の中には上意下達が少なくないと聞きますが旭化成ではその様な事は感じません。入社から5年が経った今でも自由闊達に意見交換ができる旭化成の環境は素晴らしいと思っていますし、研究者にとっては非常に仕事がしやすい環境であると感じています。
「多角的に物事を見る目」を養える
旭化成の幅広い事業領域
幅広い事業領域があることは旭化成の強みです。研究者としては多角的に物事を見る目を養うことができますし、異なる分野の研究を応用・転用することも可能です。私が関わっていたもので例を挙げれば、創薬の研究で開発したシミュレーション技術を高分子の副生成物を防ぐための技術に転用できたこともありました。また、テーマの規模にもよりますが、多くの場合は自分の裁量で研究を進めることができます。過去の方法を踏襲するだけでなく、新しい方法を積極的に試すこともできるので、結果が出れば大きなやりがいを感じることができるはずです。私も、自分が開発した技術で新しい評価方法が確立でき、特許に名前が載ったときは本当に嬉しかったです。入社時はシミュレーションの技術だけを深化させれば良いと考えていましたが、シミュレーションも万能ではありません。問題解決のためにはもっと幅広い視点を持って、さまざまな解析手法の専門家と協力しながら研究やプロジェクトを進めていく必要があると考えています。その結果として世の中に役立つ新しい製品の開発に関わり、「これは自分が作ったんだ」と言えるようになることが今の私の夢です。