知的好奇心の赴くまま職務を拡大することで、
社会が必要とするキャリアが深まっていく。
大学院で分子生物学を専攻した私は、キャリアの初期においては細胞生物学を軸として創薬のアーリーフェイズで重要な基礎研究の一つを受け持っていた。ただ前職の外資製薬の研究所が閉鎖することになり、旭化成ファーマに転職してからもしばらくは基礎研究を続けましたが、しばらくして臨床側の知見や発想、問題意識を深く認識して創薬を進めることや、医療現場側にも自社商品の売上拡大とは一線を引いて中立的な立場で行う情報提供が必要ではないかと考えるようになりました。
そうした意向を上長が汲んでくれたことにより、営業本部骨領域プロジェクトに異動。骨領域の新薬を上市するプロジェクトにおいては、基礎研究と臨床研究の双方に接点を持ち、最新の研究成果や新たに得られたエビデンスを発信することで医薬品の価値を最適化するMA/MSLの役割を担うことになりました。
近年では多くの製薬会社でMA/MSLの存在意義が欧米の水準近くまで浸透してきていますが、当時の国内製薬業界ではその重要性やMA/MSLのミッションが深く認識されておらず、私を含めた部員が切磋琢磨し、現在のMA部を構築してきました。こう述べるとMA/MSLの使命感に突き動かされてきたように聞こえるかもしれませんが、それ以上に「医療に貢献するための追究」を行ってきた結果、高度専門職のポジションが得られたのだと思います。