Asahi Kasei

Recruitment 2021

土木建築 池田 祐樹

生産技術本部 エンジニアリングセンター 土木建築部
工学研究科社会環境システム専攻修了 2010年入社

一緒に汗をかいてくれた技術者の姿に惹かれて

池田が旭化成のことを知ったのは、建築材料の研究を行っていた大学3年生の時だった。「きっかけは共同研究でした」と、池田は人なつこそうな笑顔を浮かべて振り返る。
「私の入った研究室が旭化成と共同研究をすることになったんです。そこで一緒に研究に取り組むことになったのが、旭化成の技術者の方でした」
ベテランの技術者がやってくると聞き、池田たちは緊張する。学生にとってみれば“雲の上”にも近い存在だからだ。だが現れたのは、気さくで腰の低い“普通のおじさん”だった。
「企業の研究者って、学生が研究する様子を、じっと腕組みしながら怖い顔で眺めているというイメージがありました。ところがその方は正反対。我々と一緒に汗をかきながら作業をして、一緒に笑い、一緒に悩んでくれました。その姿に触れて、自分も将来はこんな技術者になりたいと思ったんです」
入社後、この技術者の印象そのままに、旭化成には世代を超えて対等に議論できる風土があり、誰もが主体的かつ自由闊達に仕事に取り組んでいるということを、池田は実感する。
そして、大学院も含めての3年間、共同研究を行ったその技術者は、実は池田が現在所属する土木建築部のOBでもあった。入社後にそのことを知った池田は、人の縁の大切さを改めて感じたという。

企画から竣工まで一貫して携われる醍醐味

宮崎県延岡市に広がる旭化成の工場地区。入社以来池田は、この広大なエリアを歩き回る日々を送っている。
池田のミッションは、生産設備の増強や建屋の老朽化などに伴い、工場や研究所、事務所、福利厚生施設などの建築物の建て替え・新築を行うことだ。
実際に施工するのはゼネコンであるが、池田は旭化成側の工事発注者として、工場機密や建設上の制約、工法等を深く理解した上で、必要情報を吟味してゼネコンに的確な指示を出し、工程や品質、安全、コスト等の管理を担う。いくつもの施設の工事が重なることも多く、そのために池田は施工管理者として進捗を確認するために、広い工場内を歩き回るのだ。作業着にヘルメット、腰のベルトには様々な工具がぶら下がっている。
施工現場で池田は現場監督に声をかけたり、時には作業者からの質問に答えたり。その多くは池田より年上で、中には父親のような年齢のベテランの職人もいる。
「もちろん施工現場だけが私の仕事場ではありません。施工が始まる以前の計画・設計の段階も重要な仕事です」
基本計画の段階では、製造部門がどのような工場を必要としているのかヒアリングを重ね、機械や電気の技術者等と新しい工場のイメージを具体化していく。続く設計の段階では、具体的な仕様を決定した後に詳細な設計を外部の専門家に指示して図面化。官庁への申請業務等も行う。
その後に上記の施工現場での作業となるのだ。つまり新工場建築プロジェクトの上流工程から建物の竣工まで、一貫して携わっているのである。
「一言で工場と言っても製品によって必要とされる仕様はまったく異なりますから、施設に求められる機能は違ってくるし、関連する法令も変わります。そのためプロジェクトを経験するたび常に自分の中の知識がアップデートされていく感覚があります」
多くの人と関わることになる点も仕事の魅力だ。
「様々な設計会社、建設会社と仕事をするので、その会社のもつ最新の建築技術、最新の建築材料等に触れることもできます。技術者として成長し続けられる点が一番のやりがいですね」

入社5年目、海外でのプロジェクトに挑む

延岡地区だけでなく、海外でのプロジェクトも多い。
池田が「今も忘れられない」と振り返るのが、入社5年目から6年目にかけて約14ヵ月間滞在することになったタイでのプロジェクトである。これはタイのシラチャ地区に機能性繊維工場を新設するというプロジェクトで、海外で初めて設計・施工を一括して現地の建設会社に発注したという点でも大きなチャレンジとなったものだった。
池田自身にとっては入社3年目で経験した韓国でのプロジェクトに続く2件目の海外プロジェクトであったが、「とにかく苦労の連続でした」と苦笑する。
日本ならば現場の職人一人ひとりが工程を守るために自分が何をすべきかという意識で作業に取り組むのが当たり前だ。ところが、現地では「マイペンライ=細かいことは気にしない」という精神が根づいているためか、職人に工程を守ろうという意識はあるものの、次第に工程とのズレが生じて、最後には帳尻あわせの無理をしてしまうことが多かったのである。加えて雨季があり、天候によって工事がストップすることを見越して、先手を打って行程を組んでいかなくてはならないという事情もあった。
「とにかく現場に足を運び、工程の無駄を発見しては、建設会社と職人と一緒に無駄を省くための方法を考えました。工事内容に対して人手が足りないと判断したときは、建設会社の社長にデータを示して職人を増やしてもらいました。日々そうしたことを積み重ねていくしかなかったのです」
当然のことながら建物が完成しなければ製造ラインを設置することはできないので、施工の遅れは許されない。品質や安全を損なうことなく工期を短縮するため、建設チーム中の数名の日本人の一人として、池田は建設会社をはじめとする多くの関係者の協力を得ながら施工管理者としての使命に挑んだ。結果的にその努力は実を結び、新工場は予定より1ヵ月早く完成。池田は大役を果たすことができた。
「入社1年目、右も左もわからなかった私に上司は、“とにかく現場へ行け”と教えてくれました。現場で起きていることを目の当たりにし続けたことで私は、建設の大変さとやりがいを学びました。あの経験があったからこそ、タイでの苦労も乗り越えられたし、今の私があると思っています」
このタイの機能性繊維工場が竣工した日、池田の姿は現場にはなかった。工期に間に合わせるために苦労して完成させた工場の姿を目にすることなく、池田はすでに現地を離れて次のプロジェクトに向かっていたのである。それほど多くの現場が池田を必要としているのだ。

人生の3分の1を過ごす空間のために

これから池田が目指すのは「工場建築物に新しい価値を見いだすこと」である。
「多くの人が人生の3分の1を会社で過ごすのだから、そのための空間はできるだけ快適かつ機能的なものにしたいと思うのです。その中で働く人が革新的なアイデアを生み出せるのはどんな空間か、効率的・安定的に生産を行うためにはどんなスペースが必要か、今の私の技術をもっと高めて、そうした建築物を実現したいと考えています」
工場の敷地に建築物が完成してしまえば、そこに建屋があるのは当たり前の光景となる。日々そこで働く人が、誰がこの工場を建てたかと考えることなどないし、ましてや働きながら「いい工場をありがとう」と改めて感謝の言葉を池田に向かって口にすることもない。もちろん池田は「それでいいんです。建築物の存在を意識することなく、快適に過ごせる空間であることの証しだから」と語る。
今日も池田は延岡の工場地区の広大な敷地を歩き回り、あちらの施工現場、こちらの施工現場と立ち寄っては職人たちと言葉を交わす。
「発注者だからって腕を組んで見ているのはイヤなんです。現場に入って一緒に汗を流し、一緒に建物をつくっていきたいんです」
そう語りながら、いつもの人なつこそうな笑顔を浮かべる池田の姿は、かつて学生時代の共同研究で一緒に過ごした旭化成の技術者の姿と重なる。

休日の過ごし方

年に一回開催される植樹のイベントに参加しました。延岡の山に木を植えようという催しです。このほか、キャンプなど様々なイベントが開催されており、家族連れで参加する社員も多いです。私もこうしたイベントが大好きで、仕事を忘れて、職場の仲間と楽しく過ごしています。

1日の流れ

出社、メールチェック

資料作成・図面確認

工場・施工企業と設計打合せ

昼休み

資料作成・図面確認

現場確認および工程打合せ

資料作成

退社

想いを貫く現場からOur Employees

技術系社員

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