AsahiKASEI

Recruitment 2018

研究・開発 二村 朱香

バイオプロセス技術開発部
工学部物質生命化学科 博士 2014年入社

上司や先輩が引き合わせてくれた、バイオのステージ

旭化成メディカルの主要製品の一つに、世界初のウイルス除去フィルター「プラノバ」がある。この製品は、血液製剤やバイオ医薬品の製造工程でウイルスを除去するフィルターで、海外売上げ比率90%超の実績を得るなど世界中の医薬品会社から高い評価を受けている。この製品を生み出したように、旭化成にはバイオ関連の膨大な技術が蓄積され、多くのバイオ系出身者が医薬品や医療製品の開発に従事している。二村もその中の一人だ。
二村が大学院で追求していたのは「DNA配列の中で、病気などに繋がる一塩基多型を、蛍光を用いて検出するシステムの開発」である。だが、最初からバイオ系の領域にストレートに携われると考えていた訳ではなかった。しかし、実際に配属されたのは、バイオ系の知見が活かせる部門。良い意味で予想外の配属に、二村はとても喜んだ。さらに、研究開発の現場に移ると、ある先輩が二村にウイルスの視覚化手法に関する意見を求め、その回答が的を射ていたことから、より大学時代の研究に近いテーマが譲られることになったのである。このように、社員個々の能力を最大限に活かそうとする旭化成では、要員の配置は柔軟だ。
「上司が私の大学でのバイオ寄りの研究知見を積極的に活かそうとした結果、入社1年目から世界的なシェアを持つプラノバの基幹研究に携われたのだと思います。これは本当に嬉しかったですね」

地道な努力が実る瞬間を求めて

「プラノバ」は中空糸(ストロー形状の糸)を束ねたもので、中空糸内側に製剤溶液を流し、中空糸の壁に開いた無数の孔からタンパク質などの製剤成分を糸の外側に通過させ、孔より大きなウイルスは中空糸内に捕捉することで濾過を行う。
バイオプロセス技術開発部に所属する二村が任されている現在のミッションは、中空糸内から外界に通じる、膜のどのあたりにウイルスが捕捉されているのかを可視化する技術の開発である。具体的には、金コロイド粒子や蛍光処理を施した動物ウイルスをモデルウイルスとして使用し、中空糸断面の画像で検証していく。そして、「プラノバ」で確実にウイルスを除去するための有効なデータを、原液の選定や溶液条件を変えながら取っていくのだ。ここで得たデータは「プラノバ」自体の進化にはもちろん、製剤開発にもフィードバックされる。この業務について二村は発見や驚きの連続であると言う。
「諸条件を変えた実験結果の画像を見て、予想もしなかった結果が判明することもあります。あっ、こんな位置にウイルスが捕捉されているんだ!とか、ウイルスの除去率と相関した結果が出るととても嬉しい気持ちになります。なので、実験は毎回楽しいですね」

世界中の研究者から期待される日々の成果

中空糸内のウイルスの視覚化技術は、注目度は極めて大きい。それを改めて認識したのが、先ごろギリシャのアテネで旭化成メディカルが主催した、「プラノバ」に関するワークショップに二村が参加した時である。世界各国から集まってきた顧客となる血液製剤やバイオ医薬品のメーカーの研究者たちが、ワーキングチームの一員として現地にいた二村に数々の質問や相談を寄せてきたのだ。
「海外各国でプラノバが熱く支持され、旭化成の研究開発を待ち望む人が多いことが、ストレートに伝わってきました。私も彼らの真剣さを見て、できるだけ有効な情報を提供したいと思い、拙い英語で必死に対応しました。そして、今の仕事の意義を再確認したのです」
普段は自然豊かで静かな延岡の地で研究や実験に没頭しているが、学会や研修、セミナー、検査装置の発表会などで東京に出張することも多い。今回のワークショップで判明したように二村の研究は、世界中の研究者たちとダイレクトにつながっている仕事なのである。

仕事は「楽しんだ者勝ち」と誰もが口を揃える社風

若いうちから自分のテーマを持って研究開発ができることに加え、二村が就職活動で旭化成に感じた他社と異なる魅力として、説明会や面接で会った旭化成の社員が例外なく「仕事は楽しみながらやるもの」と答えていたことが挙げられる。二村自身、勉強も、研究も、レポートも、その作業自体は大変だが、ちょっとしたことでも楽しみを見つけながら進めていくポリシーでやってきたのだった。
「化学の部門の先輩方も、繊維も、メディカルも、エレクトロニクスも、事業会社は違ってもグループの誰もが言うことが同じだったから、本当に息づいている風土なのだと感じました」
二村は今後、「プラノバ」中空糸内のウイルスの可視化技術を誰が行ってもバラつきのない手法として標準化させ、さらにそこで得られた知見をさまざまな解析技術や可視化に展開していくという役目を担っていくことになる。医療の進化を通して社会貢献度の大きな取り組みだが、その分だけ幾多の困難や壁に突き当たることだろう。だが、二村はタフに、かつ楽しみを見出しながら、挑んでいくつもりだ。

休日の過ごし方

休日は、同期と旅行に行ったりもしますが、基本は日中のんびりしていることが多いです。夜は飲み会が多く、よく誘われます。こちらから声をかければ誰かしら集まってきて、気が付いたら大人数になることも。延岡は横のつながりが広いのです。

1日の流れ

出社 メールチェック、デスクワーク

実験と解析業務

昼食

チームミーティング

実験の続き

実験計画日程の打ち合わせ

実験が終了次第、データの取りまとめ

退社

想いを貫く現場からOur Employees

技術職の社員

一覧へ戻る

ページトップへ